GSEのエビデンス
GSE(Grapefruit Seed Extract)は、果物のグレープフルーツの種子から抽出した植物エッセンスです。他の植物エッセンスと比べて10-100倍も強力な抗菌性をもっており、800種類の菌・カビ・ウイルスを抑制します。
開発したのはJacob Harich博士。博士はパリでグレープフルーツを食べたときに、間違って種を噛んでしまい、あまりの苦さに「これは機能性が高い」と直感。フロリダに移住して研究をしたそう。普及を始めたのは1990年代のことです。以後、多数の食品や化粧品などの品質保持剤として30年以上、使われてきたものです。
グレープフルーツの匂いを思い浮かべるかもしれませんが、果肉や皮は使っていないため、まったくの無臭です。これを水になじませて利用しています。
植物フラボノイド(抗酸化物質)のカタマリ
GSEは植物フラボノイド(脂肪酸フラボノイド)のカタマリです。
フラボノイドは植物が我が身を守るためにつくりだした物質で、
- 紫外線による活性酸素から身を守る抗酸化作用
- 種子を菌・ウイルス・害虫から守る抗菌作用・殺菌作用
をもっています。GSEはこれを利用するもの。具体的な含有物はナリンゲニン/クェルセチン/カエンフェロール/ヘスペリジン/アピゲニンです。塩素系等他の除菌剤はその大半が酸化剤ですが、GSEは正反対の抗酸化剤です。
また、GSEでネット検索をすると、塩化ベンザルコニウムなどの農薬成分が検出されたという情報が出てきますが、この問題が指摘されてから業界が対応し、いまは解消しています。「高血圧症の薬を飲んでいる。グレープフルーツは禁忌と言われているが、大丈夫か」という質問もよく受けますが、関係するフラノクマリンはグレープフルーツの果肉に含まれる成分です。GSEには含まれていませんので、ご安心ください。
GSEのエビデンス
植物が抗菌性をもつことに古くから気づいていたのが日本人です。弁当のおにぎりは竹の皮に包み、寿司を柿や笹の葉でくるみました。いずれも植物がもつ抗菌性を活用したものです。
GSEも話は同じ。グレープフルーツが我が身を菌・カビ(真菌)・ウイルスから守るための成分を抽出して利用するもの。生薬と同じですから、漢方的なアプローチだといっていいでしょう。特徴はヒトに極めて安全なのに、菌・カビ・ウイルスには効果があるということです。その効力を科学的に研究した論文を紹介しておきます。
- GSEが除菌効果をもつことを実証した論文(表中の「シトラリッチ」がGSE)
尾家 重治, 河合 伸也
「“除菌”などをうたった製品の消毒効果」
日本環境感染学会誌 Vol. 36 no. 3, 2021 - 点鼻薬XlearのGSEが新型コロナウイルスを抑制していることを確認した論文
Gustavo Ferrer, et al.(プレプリント)
A Nasal Spray Solution of Grapefruit Seed Extract plus Xylitol Displays Virucidal Activity Against SARS-Cov-2 In Vitro
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.11.23.394114v1 - GSEが800種類の菌・カビ・ウイルス・寄生虫に効果があり、抑制する様子を電子顕微鏡で確認した論文
John P Heggers, et al.
The effectiveness of processed grapefruit-seed extract as an antibacterial agent: II. Mechanism of action and in vitro toxicity
https://www.liebertpub.com/doi/10.1089/10755530260128023 - GSEがメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)およびバンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)に対しても抗菌作用を示すことを確認した論文
Hee-Won Han, et al.
Grapefruit Seed Extract as a Natural Derived Antibacterial Substance against Multidrug-Resistant Bacteria
https://www.mdpi.com/2079-6382/10/1/85/htm - GSEが鳥インフルエンザウイルスを抑制していることを確認した論文
Miyuki Komura,et al.
Inhibitory effect of grapefruit seed extract (GSE) on avian pathogens
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6451896/ - GSEを使ったエアフィルターが黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌に対して高い抗菌活性を示した論文
Bangwoo Han,et al.
Investigation of Antimicrobial Activity of Grapefruit Seed Extract and Its Application to Air Filters with Comparison to Propolis and Shiitake
https://aaqr.org/articles/aaqr-14-09-oa-0208 - 33%濃度のGSEがカンジダなどの真菌を抑制することを確認した論文
E Krajewska-Kułak,et al.
Effects of 33% grapefruit extract on the growth of the yeast--like fungi, dermatopytes and moulds
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16886437/ - GSEが高い抗菌性を有しており、口腔衛生にも活用できることを示した論文
坂上宏
漢方の効能、グレープフルーツ種子抽出液の殺菌効果と臨床応用
https://researchmap.jp/read0025533/misc/25233644/
その他、GSEの成分であるナリンゲニン/クェルセチン/ケンフェロール/ヘスペリジン/アピゲニンで検索すると、抗菌・抗ウイルス・抗炎症作用があることを示す多数の論文が出てきます。
GSEの安全性
GSEは抗酸化物質のカタマリで、抗菌能力がありながら、きわめて安全性が高いことが大きな特徴です。日本では既存添加物という扱いです。これは食品添加物の中で、使われている歴史が長く、安全性が高いことが確認されており、事前の承認なしに製造販売していい添加物です。すでに多数の食品の品質保持剤として使われてきた実績があります。既存添加物ですから、当社のGSE製品を飲食店の厨房や家庭の食卓で使っても問題ありません(食品衛生法違反に該当しない)。
海外ではサプリメントとして飲んでいますし、Prodeco Pharmaの吸入薬や点鼻薬・Xlearなどに使われています。化粧品にも品質保持剤として採用されている例が増えているので、GSEを肌につけて問題がないことを確認している人が、日本でも多数です。ノンアルコールの除菌ティッシュはほとんどがGSEを採用しています。
GSEは極めて安全性が高く、頻繁に使っても手荒れせず、しみたりしません。ペットにも安全。とくにネコと小鳥の世話にお勧めします。ネコは新型コロナウイルスに感染することがわかっていますし、小鳥はアルコールなどて健康被害を受けやすい。
消臭能力も高いですから、GSEが効いているかどうかは、消臭能力テストでわかります(「ネコの粗相の匂いも消えた! 凄すぎる」という声をいただいています)。